コンテンツマーケティングとは何か?理解するべきマーケティングの定義

オウンドメディアマーケティングの3大施策には、1)コンテンツマーケティング、2)検索エンジンとソーシャルメディア、3)リードジェネレーションと見込み顧客の育成があります。この3つはそれぞれが別の目的や方向性を持った施策と捉えてはなりません。

なぜなら、潜在顧客は企業が遂行するデジタルマーケティングコミュニケーションの2つ軸であるオウンドメディアマーケティングとペイドメディア(広告)マーケティング活動の総合的な結果として特定製品やブランドを認知するほか、興味を持って具体的な必要性を感じるからです。

断片的に1つの施策の結果で直ちに潜在顧客からの購入が増えることはありません。意思決定の過程を終えるまでには様々なメディアチャネルを通じて他のユーザーたちが記した情報や企業のコンテンツ、そして広告を消費し接することになります。

潜在顧客が見込み顧客へ、見込み顧客が消費者へと変わり、その後は愛着が高まる顧客になるか、または購入した商品やサービスに失望し、再び購入意思決定の過程をはじめることになるかもしれません。

この過程で企業はコンテンツマーケティングを含め3つの施策と広告を連携して持続的に遂行していきます。むしろ、そのようにすべきです。なぜなら、インターネットやモバイルの普及により、顧客たちは以前より積極的に情報を探すように変化している中、これまでの断片的な施策だけではマルチデバイスやチャネルの環境に晒されている顧客との接点を効果的に作り上げることができないからです。

コンテンツマーケティングとは何か?

アメリカYahooの前副社長で有名なマーケティング著述家のセス・ゴーディン(Seth Godin)は、コンテンツマーケティングについて、“Content marketing is only marketing left”と言ったことがあります。これは、コンテンツマーケティングだけが唯一最後まで生き残るマーケティングであると解釈できます。言い換えると、コンテンツマーケティングは基本でありながら最も重要なマーケティング施策であることを適切な言葉で表したものに思えます。

まず、コンテンツマーケティングはどのように定義されるでしょうか。近頃コンテンツマーケティングについて関心が高まり、様々な定義を耳にします。そのなかでも「マーケティングコミュニケーション活動でコンテンツの役割はとても重要である」という脈略から言及される多様な施策やアイデアすべてをコンテンツマーケティングで括ってしまい、曖昧な用語に陥ってしまいました。

たとえば、人気TV番組のスポンサー企業が放送コンテンツの合間に広告やPPL形態で消費者に対するメッセージを披露する動までもがコンテンツマーケティングの一種と呼ばれているようです。

コンテンツマーケティングがこのように広義で使われると、今までマーケティング現場で生まれては消え去った数々の流行語のひとつになってしまうかもしれません。

セス・ゴーディンが強調したように、筆者はコンテンツマーケティングがただの流行語で消える言葉ではないと思うので多少厳格にコンテンツマーケティングを定義して使用する必要があると考えています。コンテンツマーケティングを実際の遂行業務とこの施策の達成目標を中心に定義すると、「潜在顧客にニーズを喚起させ、意思決定の過程をはじめた後に購入、さらに忠誠顧客になれるような価値のあるコンテンツを持続的に提供する施策」と言えます。

「潜在顧客に対する価値のあるコンテンツ」というのは、“検索情報のなかで潜在顧客が楽しもうとする娯楽”までを含む概念です。コンテンツマーケティングを遂行する企業では、このようなコンテンツを通して商品に注目させる機会を作り、さらに潜ウェブサイトへの訪問を誘導して購入を促すことです。

したがって、コンテンツマーケティングという言葉は、購入意思を決定する過程のなかで特定段階でしか使わないマーケティング手法やツールを示すのではなく、全段階において潜在顧客と見込み顧客、さらに既存顧客たちの価値を最大化するためのコミュニケーション活動であり、プロセス、思考枠とも言えます。

なぜコンテンツマーケティングなのか?

このようにコンテンツマーケティングが注目される理由にはインターネットとモバイルの出現が大きく影響しました。インターネットが普及する前は流通チャネルや広告を利用して顧客たちとコミュニケーションをとっていました。メッセージを伝えるためにはコンテンツを作成して流通させなければならないが、企業にとってコンテンツ制作や流通には高額のコストがかかりました。

たとえば、テレビCMを送出するには膨大な媒体費用がかかります。さらに15秒、または30秒の間に印象に残るインパクトのある映像を制作するためには相当なる人力や専門性、資本を投じなければなりません。また、短いテレビCMを通しても商品を訴求しなければならないので結局は1つの UPS(ユニークセールスポイント)を選定し、利用する媒体の特徴に合わせて圧縮し、象徴化した表現をしなければなりませんでした。

新聞広告や雑誌広告の場合も大して変わりませんでした。その結果で広告はまたひとつの芸術へ発展した面もありますが、企業の立場ではコミュニケーション効率は相当落ちていると言えるでしょう。

ところが、インターネットが普及されてから、企業のホームページやブログ、ソーシャルメディアに自分たちのチャネルを確保するようになってから、理論的には製品の特徴を説明するために数多くのコンテンツを割安費用で制作および発信できるようになりました。このような変化はコンテンツを提供する企業にはコンテンツマーケティングの可能性を開いてくれたこととみられます。

一方、コンテンツを消費する顧客たちは検索エンジンとソーシャルメディアの登場、さらにモバイルの急速的普及によりこれまでの広告やPRのような企業側の一方的なコンテンツだけを頼りに購入意思を決める必要がなくなりました。1日も手放さないモバイルデバイスを通して潜在顧客たちは以前より積極的に情報を探し回っています。

しかしながら、広告メディアは、アナログメディアにデジタルメディアが追加されたことを除いては大きな変化がありません。そこで企業は自分たちのオウンドメディアを利用して低コストで持続的に繰り返して顧客とコミュニケーションがとれるコンテンツマーケティングに目を向けるようになったわけです。

ところが、企業にとってこのような環境の変化が嬉しいことばかりではありません。以前は制作するコンテンツといえば広告やPRだったので専門エージェンシーに依頼すればものことは済んでいたのです。

しかし、コンテンツマーケティング時代をむかえている今、企業は商品訴求だけではなく、お客様が望む価値のあるコンテンツを提供しなければならない課題を担うことになりました。その中で、コカコーラやP&Gはオウンドメディアを活用したコンテンツの企画・制作・配信を積極的に行うことで、ブランドジャーナリズムという新たな概念を形成しました。これらがどうしてコンテンツマーケティングなのかという問いかけを解明しているように思います。