カスタマージャーニーとは
インターネットではユーザーは自由にサイトを行き来することができるためユーザーの購買プロセスを一方向に説明することはできません。そこで顧客の購入行動を表す新たな購買プロセスとしてマッキンゼーが発表した コンシューマーディシジョンジャーニー [Consumer Decision Journey](カスタマージャーニー)についてご紹介します。これらの理解はオウンドメディアマーケティングの構造を整理する上で非常に役立ちます。下図では、カスタマージャーニーにおけるユーザーが購入するまでに行う4つの行動を示しています。
認知段階
具体的かどうかは問わず、ユーザーは何かのきっかけに刺激を受け検索エンジンを中心に多様なサイトやコンテンツを見て回ります。この時の状態は検索ユーザーと言い、特定のサービスや商品にはまだ興味を持っていません。
ここでは自分が求めるサービスや商品にはどんなものがあるのか、それぞれの特徴を見て回る段階です。特定のサービスや商品への興味がない状態のためユーザーにとって魅力的な情報を、より多く提供してあげることが顧客候補を獲得するチャンスへと繋がります。
興味・比較の評価段階
ユーザーは特定のサービスや商品に興味を持ち自ら積極的に調査を行うようになります。似たような商品の価格を比べるなどソーシャルやレビューサイトへの投稿者たちの評価をみて判断材料として参考にします。
また、検索するときには商品のスペックや特徴を比較サイトなどから具体的なキーワードを使って情報を集めるようになるのでこのようなユーザーは購入意欲の高い見込み顧客として捉えることができます。
購入段階
ユーザーは自分が得た情報をもとに、対象の評価を終えて購入するサービスや商品を決定します。そのため商品やサービスを提供する側は、購入の決め手となる情報は最大限に生かし余計なプロセスは省くなど見直しが必要です。
そして、購入したサービスや商品に対して満足度の高いユーザーは検討段階を踏まずに購入へ直行します。一方で満足しなかったユーザーの場合、他の商品を探すプロセスに戻ってしまいます。すなわち、再購入へと至らなかった場合、新たなカスタマージャーニーを始めるのです。
現代のマーケティングにおけるカスタマージャーニーの意味
カスタマージャーニーは消費者行動を理解するための最初のフレームワークではありません。1920年代から使われていたAIDMA (Attention・Interest・Desire・Memory・Action)があれば、最近では電通が公開しているAISAS (Attention・Interest・Search・Action・Share)などもあります。
ご紹介した、カスタマージャーニーが他のフレームワークと違う点があるなら売り手側の視点ではなく消費者側の視点をよく表しているということです。媒体の数が少なく、豊富な情報や検索ツールもなかった時代には売り手側によって関心が生み出され、その結果、マーケティングにおいては「広告量」が自然と重要な指標となっていました。
しかし消費者がいつ、どこでも検索を通じて十分に情報が得られ、購入意思決定が可能となった現代ではユーザーたちが求めるかつ見つけやすいコンテンツの配信や管理をすることが重要と言えるのではないでしょうか。消費者の購入行動の変化はマーケティングを新たに考え直すいい機会なのかもしれません。
カスタマージャーニーを参考にするオウンドメディアマーケティング
従来のマーケティングは適切な広告量を投じてユーザーに認知してもらうことから始まります。ユーザーは、TVや新聞、雑誌などのコンテンツを見たり読んだりする過程でユーザーの意思と関係なくあらゆる情報に触れてきました。
オウンドメディアマーケティングは、ユーザーの関心やニーズに適切なコンテンツを自社のサイトやFacebookなどのソーシャルを通じて発信することで、発見してもらいやすくします。また、自社サイトに訪問したユーザーをよく理解して、購入へと導くためのマーケティング手法です。
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